靖国神社にほど近い閑静な住宅街。ひっそりと佇む日本料理店『白虹(びゃっこ)』。
ここは20年以上営業されていた小料理屋だった物件。歴史を感じるそれぞれの造作に与えられていた意味を抽出し、
現代的に再編集することで新しい日本料理の空間をつくっていった。
道路から数段下りる階段を内部と外部を繋ぐバッファーとして。カウンターをフラットにし板前のステージに。
小上がりだった座敷はフローリングを貼りハンドメイドの椅子とテーブルを備えたことで、凛とした空気感を漂わせる個室へと変わらせた。
レイアウトは変化させずにその場所の意味を置き変えることで出来上がった空間は、新しいようで情緒的な空気を宿した日本料理店となった。